カテゴリ:思い出( 17 )

五月の山

    山のあなたの空遠く
    幸い住むと人の言う
    ああ、われ人ととめゆきて
    涙さしくみ帰りきぬ
    
    山のあなたのなお遠く
    幸い住むと人の言う
              上田敏 訳

いつも買物方々散歩しながら我が家に帰るのだが
正面の山に向かって歩きながら、フトこの詩が浮かんできた。

なにぶんにも十代の頃の懐かしき詩であって間違って
いるかも解らず思いつくままに・・・・

私の故郷呉市は港があり、低い山々に囲まれた盆地である。
ゆえに高い山には憧れがあった。

今、まさに”山笑う”若葉の美しい季節である。


今日は朝から五月晴れ!
広島の我が家の小さな森と化した庭は
青紅葉、鹿児島紅梅の木が生い茂り、ああ、
金木犀も大きくなりすぎ・・・

戯れに種を植えたアボカドは今頃になって落葉、そして新芽!
手入れを早くすべきであった。今、反省しきりである。
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by ba-basan | 2015-05-20 15:20 | 思い出

シクラメンの花は・・・

このところ連日、薄暗く凍るような寒さが続く。

今朝も粉雪が舞う頃、震えながら
ベランダで洗濯物を干してゆく。
この寒い中、外に出る気にもならず、
相も変わらず手抜き家事をする。
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お昼ころ、珍しく明るい日差しにほっとしながら、
出窓のシクラメンを眺める。
外は雨が降ろうが雪になろうとも、我が家に明るく、
華やかな彩りを添えて
このひと時は私の至福の時でもある。

昨年このシクラメンは画家でもある
素敵な女性からのうれしい贈り物。
このシクラメンの名前はシャレード
と名札にあった。

先ほど葉っぱをかき分けて見れば
小さな蕾があちらこちらに見え隠れしている。
これから大切に世話をして沢山の花を咲かせたい

もう、何年も前、私が悲しみの日々、
ふと街中の花屋さんの前で美しい花々に
足を止めて暫く見入っていたのだ。
我に返り”そうだ!この私を支えてくれた人達に
お礼のこのシクラメンを・・・

紅、白、ピンクの小鉢一つずつ”色々お世話になりました”
とカードを添えて・・
妹はきれいなお花でステキなパッケージ、
リボンが可愛かったヨと。

あれから、いく歳月・・・・
私はシクラメンが大好きになり
毎年のようにシクラメンを育てるようになり、
これが楽しみにもなった。

あの頃、まだ雪解けの春近き時、
田舎で黄色に輝くクロッカス、
お店のシクラメンの可憐な花々・・・

花たちの出会いは、
涙をふいて立ち上がる勇気と希望を与えられた
との思いは今も鮮明なる記憶に残る。
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by ba-basan | 2013-01-18 15:43 | 思い出

稲穂に思う

今年のしめ飾りは我が家でできた稲穂を使うと昨年末言っていた通り
息子のお手製のしめ飾りが玄関を飾った。
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初めての試みで先ずは木の蔓でリースを作り、杉の葉に裏白
南天に橙、そして我が家の稲穂を飾り完成となる。
リースの周りは稲わらを縄のようになっていくが
今回は三つ編みとしたが、この機会に縄をなうことの指導は、このババが・・・

その昔、小六の私はいつの間にか手で記憶していたのだった。
”人生禍福は縄を編むが如し・・・(一部まちがっていたらゴメンナサイ)”
まあ、早い話、人生災いばかりじゃないよ、!また幸せになるよ!
こんなことを教わったことを思い出しながら息子に伝授。

そう云えば、この稲穂は重く頭を垂れている。
”実るほどに頭を垂れる稲穂かな”

あのノーベル賞受賞の山中教授の謙虚で素晴らしいお人柄を思い出した。

さて我が家のしめ飾りの稲穂は・・・・
元日早々何羽かのスズメに食べられて籾殻だけがチラバっていた。ああ、
裏を返せばウチのお米はオイシイ!と致しませう。
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by ba-basan | 2013-01-10 16:03 | 思い出

サマーレタス

今年は特にサマーレタスが沢山できたようで
産直に出したり我が家の食膳に上らぬ日はないようだ。

日ごとに暑くなっていくなかでレタスはグングン丈が伸び
いわゆる、トウが立ちはじめた。
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終戦直後、呉の我が家を戦禍で失い、焼け残った山の近くに
借家住まいとなった。

食べるものは配給の麦、大豆少々だった。

ご近所の人の好意で、おかずは毎日ちしゃを頂いていた。

田舎と呉で二重生活を余儀なくされて丁度
(軍医として赴任していた内地から)復員してきた父が
食事の仕度は、してくれることになった。
小学生以下は疎開先の田舎で・・・
私より上は学校のため呉での生活で両親も呉と田舎に・・・

何と言っても食糧難で毎日の献立は朝から夕食までチシャばかり。
勿論文句は言えず、ただ黙って食べていた。
今、思うにチシャは麦、大豆と共に命の綱でもあった。

息子が祖母の作った”チシャもみ”を懐かしむように
私はあの頃の苦しかったけど温かい家族の情景を懐かしく思い出す。

今のサマーレタスは苦味が殆どなくて柔らかく
どんな料理にも合う便利で美味しい食材になった。
さあ!今夜もサマーレタス登場にしましょうか?
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by ba-basan | 2012-07-05 15:03 | 思い出

ねむの木

昨日は久々に田舎で過ごした。

揃って田舎に帰るのはやはり心楽しい。

いつものように車窓から眺める景色は楽しみの一つでもある。

早、今年も、ねむの花の季節になった。
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今までになく木が大きくあちら、こちらと木の数も増えていて
嬉しくなってつい心の中であの大好きな歌を歌う

    ねむの木の子守唄は皇后様が御作りになったものだ。

皇后様はお子様がお小さい頃御作りになられたと聞く。

この慈愛に満ちたお詩と優しいそして美しい調べに私も魅了されてきた。


♪ねんねの、ねむの木眠りの木
そっと揺すったその枝に
遠い昔の夜の調べ~
ねんねの、ねむの木子守歌♪

私は時折一人で口ずさんでいるが・・・・

何年か前にコンサートで外人の女性歌手が美しいソプラノで
心を込めて歌い、私は感動してますますこの歌が好きになった。

おもえば、ねむの木との出会いは田舎に学童疎開をして集団で
学校帰りの山道の途中、薄暮の中、大木にふわりと羽のような
可憐な花々に見とれていたことを思い出す。

この柔らかな花がねむの花と知ったのは後のことである。
これからまた暑い夏が来る。
この季節はやはり戦時中の思い出に繋がってゆく。
我々世代はみんな同じらしい!いつまでも平和でありますように・・・
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by ba-basan | 2012-07-01 15:31 | 思い出

熊野の筆・・・そして、あの頃

このところ、新聞テレビで盛んに報道される
「女子サッカーチームなでしこジャパン」の活躍。

先日このチームが国民栄誉賞、c0060919_16483894.jpg
そして記念品に
広島県熊野町特産品の化粧筆”を贈られた。
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今の世相、暗いニュースの多い中でこのチームの世界一!
初優勝で人々の心に明るい火をともし湧きにわいた。

そして人々は言う。「元気をもらった」「勇気を・・・」
「諦めない!」などなど

「なでしこの乙女たちよ!おめでとう!そしてありがとう!!」

話、代わって遠い日の終戦直後、田舎に疎開中のこの私。
疎開先の田舎から呉に行ったり来たりの二重生活だったので・・・・

呉からバスは熊野が終点であったので、そこから徒歩で
二時間ばかりの小さな村へ。
二里の距離をテクテク歩く。小六を卒業したばかりの私。
田舎の村にたどり着くまで土手でお弁当を食べたり
道の脇の家や木々を眺めたりしながらで辛いとか
シンドイとか思いもしなかった。

歩道(勿論舗道されていない田舎道)の脇に
家屋が並び(かやぶきが多かった)
大抵の家の人たちは縁側の机に向かって手仕事中だった。
それは筆つくりの仕事だとか、どこの家の人たちも、ただ黙々と
手先を動かす様子がわかる。
こちらはその様子を眺めながら歩く。

傍に動物の毛がぶら下げて干してある。
聞くところに依れば”狸の毛”で筆の材料だそうだ。
その頃は書道の筆だけしか知らなかったが・・・・・
(化粧筆!時代のニーズに沿って?)スゴイ!!

時は移り今や”熊野筆”は伝統工芸品の一つに輝く!
この名誉ある筆に成長したのも、かつて黙々と地道に
作り上げた人々の努力の賜物と思う。拍手を!!

久しぶりにあの頃に想いを馳せて・・・・

*写真は、2011年8月19日(金)中国新聞です。
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by ba-basan | 2011-08-20 16:24 | 思い出

暑さにも負けず!

”言うまいと思えど今日の暑さかな”
つい歳のせいか古めかしい句が口を
ついて出る・・・・・c0060919_1612480.jpg

今朝は風が涼しいと思いきや・・・午後は温度はグングン上昇!ああ・・
毎日こんな具合で夏ばてもいいところだ。

そうだ、ブツブツ言っても始まらない。ならば昔を想い出しながら暑さを凌げたら・・

何と言っても辛いのは食事の支度、アイロンかけその他諸々。
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テレビの料理番組では節電の料理をやっていたが・・・
あまり手をかけずとも豪華料理で美味しそう!!

戦後のわが貧しき時代の料理は・・・材料がないないづくしで
さつまいものつるや南瓜、じゃがいもくらいで
品数も一品か二品?よって、カマドで薪で煮る
ご飯は麦飯、お粥またはスイトン、雑炊くらいで簡単料理。
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勿論電力は使わず節電のお手本?
でもでも、この貧しき食事は何処の家でも同じようだったみたい。
家族が囲む楽しい食事風景は幸せな団欒の時でもあった。

さて、話代わってアイロンかけは?(戦後しばらくたって)
なるべくアイロンは使わぬようにと・・・・・
洗濯物を干すときにピンと伸ばして布をポンポンと叩いて干す。
乾いたら更に皺を伸ばしてきれいに畳む。
まあ、これぞ手のしアイロンでありまする。

”おばあちゃんが畳んだらアイロンかけたみたい!”
と娘がびっくりして嬉しそうに言っていたことを思い出す。
残念ながら”お母さんが・・・・”と言わなかったなあ。

そうそう、こちらは暑くてグッタリなのにゴ-ヤだけは
元気いっぱいで細いながらあっちこちとつるをのばして
黄色い花が多く咲いて猛暑を謳歌しているようだ!!

”早く実になれこのゴーヤ”
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by ba-basan | 2011-07-27 15:43 | 思い出

あの頃の夏

テレビの朝の連続ドラマ”おひさま”を見ると
つい、あの頃のことを思い出す。c0060919_15551368.jpg

田舎で主人公の女教師と小学生のシーンはまさに
終戦時小六のワタクシ、そして疎開先の小学校!
自分のあの時とオーバーラップして涙することが多い。
と、いうことでして一人でいる時はなるべく見ぬようになるのだが・・・・

今や節電ムードで騒がしいほどだけれど、今一度あの時代を振り返ってみれば
まだまだ研究と工夫と人の知恵と自然の恵みで乗り越えていけると信じたい!
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あの~自分で言うのもなんですが・・・・
この私、小六にしては、しっかりしていたワ。

かまどで,火吹き竹でふーふー吹きながらご飯炊きから子守、畑などなど・・・
殆ど停電状態なのでローソクが大活躍だった。

夜は煌々と輝く満月が一番嬉しく・・・・「明るい!!」
♪蛍の光窓の雪♪この灯りを頼りに勉学に励みませう!

ばばの昔話はこの辺で・・・・・

*写真はきょうの我家のゴーヤ。
花も咲きました!すごい勢いで伸びてます

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by ba-basan | 2011-07-07 15:14 | 思い出

なごり雪

昨日3月9日の朝、目覚めてみれば
外は霙が降り震える程の寒さだった。
しばらくして、霙から雪に変り・・・
テレビのニュースで広島市内の大雪の風景が映し出される。
まあ、こんなことは珍しい。

本日10日、今日は、さぞ寒かろうとまたもや、着膨れ状態。
だが午後から、雪から雨に変った小雨も上がり薄日が射しヤレヤレ。
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毎年のように春のはじめに積雪をみるが、今年のようなドカ雪は
滅多になかった。

ああ、これが”なごり雪”。冬が終わり春の始まりの頃の雪

思い出すのは下の娘が10代の頃・・・・
テレビから流れる美しい調べ・・・”なごり雪♪”
「イルカが歌っているよ~」
走ってきた娘曰く「ホントのイルカじゃ~ないわ!」
あったりまえでしょ!(イルカさんごめんなさい)

二人とも大好きなイルカさんの歌にじっと耳を傾けたことを思い出す。
音もなく舞い散る雪を見ていたら”なごり雪”をくちずさむ。

♪~ ラララ~ラララ♪ 今、春が来て~君はきれいになったね~去年より
ずっときれいになったね~♪(歌詩を忘れた・・歳のせい?)

現実に戻れば田舎の雪が心配、もうこれ以上の雪害がありませんように・・・・
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8日に田舎でブルーベリーの剪定をして頂いてよかったわ(雪の前日)
方々雪にやられてガッカリしたが、よいことだってありマス。
今年こそブルーベリーに期待したい。
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by ba-basan | 2010-03-10 15:51 | 思い出

青葉の候

冬が過ぎて春まだ浅き頃
我が家の周辺の、木々は
浅緑の小さな芽をつけて
やがて輝くような若緑の葉っぱとなり
そして今、濃い緑の葉に変化した。
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今や青葉の季節まっさかりである。

一昨年の大雪で我が家の庭木の
何本かは折れてしまった。

毎年沢山の実を着けていた柿の木の枝も
何箇所か折れてしまい、
昨年の秋はついに実はゼロであった。

夕立のあと、ふと柿の木に目をやれば
なんとなんと、青葉の中に隠れるように
小さな実がちゃんとついている。
あちらにも、こちらにも・・・・
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昨年のこの頃、遠く旅立った義兄は
この柿が大好きだった。

”今朝もいだ柿です。故郷の味をお届けします。”

柿と一緒に、この走り書きと紅葉した葉っぱを添えて
毎年楽しみに送ったものであるが・・・・

雨上がりの明るい日差しの中
この小さき実がいつもより美しく愛しく思える。
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by ba-basan | 2007-07-01 16:31 | 思い出